2020/07/16 配達人
5june7
高尚な話題が多い当事務所の雑記帳でこの手の話を扱うと白い目で見られそうですが、プレイステーション4で遊べるデスストランディングというゲームがあります。
一世を風靡したメタルギアソリッドというゲームのディレクターである小島秀夫氏がプロデューサー兼ディレクターとして作成されたゲームといえば、ゲーム好きの方は「ほほぅ」と呟くことでしょう。
昨年末に発売され、世界的な評価も高いゲームです。
7月14日にPC版が発売されたようなので、真正のゲーマーの方は是非ご購入下さい。
さて、ゲーマーではない方のために、ざっくりとどのようなゲームかといいますと、、、
・舞台はちょっと未来のアメリカ合衆国。
・世界はデスストランディングという大爆発(※)の後、分断されている。
・人々はシェルターにこもって生活している。
・外界では所々で人をあの世(※)に引きずり込む妖怪みたいなもの(※)が出てきたり、物の時間を急速に進める雨(※)が降ってきたりする。
・そのため外界に出る時にはそれなりの装備が必要であり、普通の人はシェルターからほとんど出ない。
・人々をつなげているのは弱い通信と荷物を運ぶ配達人。
・主人公は配達人であり、アメリカの東海岸にいるところからゲームはスタート。
・訳あって(※)主人公は荷物を配達しながら大容量通信に必要な鍵を運び、東海岸から西海岸まで大容量通信をつなぐことを目指す。
(かなり作りこまれているゲームのためファンの方の怒りを恐れず※部分はかなり省略しています。正確な内容は○。○ペディアで検索してください。ただし、ネタバレ注意。)
楽しみ方は人それぞれですが、このゲームでは大量の配送荷物を背負って険峻な山(雪山もあります)を越え、荷物を配達する場面もあり、私はなんちゃって歩荷さんの気分を味わったり、ロープやはしごを使って登山ルートを開拓するという楽しみ方をしていました。このゲームでは、主人公を急旋回させるなどすると荷物の重さに応じてバランスを崩し、これを立て直さないとよろめいて、最後には転んで出血します。また、無茶な傾斜で直登させると主人公の体力がみるみる減っていくようにもなっていて、なかなかリアルな登山体験ができます。ちなみに、私は四回ほど滑落死しました。
それはさておき。
このゲームの世界ー人々が外界にある何かを恐れてシェルターに引きこもり、人をつなぐものは通信と配達のみという世界ーは、新型コロナウイルスの感染を恐れて外出を控える現実の生活と似通っていて、緊急事態宣言下、宅配業で勤める夫を持つ女性が、「夫が俺らは底辺の仕事だからなぁ言いながら今日も働きに出た。何をいってるんだ、生命線だ。」という趣旨のことをTwitterで呟いていた言葉が心に刺さりました。
ネットショッピングやお取り寄せ等、元々社会インフラとして欠かせない存在だった配送網ですが、人が実店舗で物を購入することが減った現在は、さらにその重要性が増しています。
自身は色々な人と接触して感染リスクにさらされながらも、毎度さわやかな笑顔で配送してくれる配達人の皆様に感謝の気持ちを持つとともに、いつか配達人の皆様を支えられるような仕事ができたらなぁと思います。
ゲームだって時には物事考える契機になる、というお話でした。