2019/04/21 祝辞
MTSHR
いささか旧聞であるが「王子様」という名前の改名が家庭裁判所で認められたと聞く。名前というのは大事なもので,法律事務所の名称も,ふた昔前は,銀行と同じように所属弁護士の名字を羅列することが多かったが(例えば「渋沢・津田・北里法律事務所」みたいな),昨今はなかなか凝った名前も増えてきた。お気に入りの名前の事務所で仕事をするのはたいそう気持ちの良いことだ。
次々出来上がる商業施設には,フランス語で何とかを意味しますとか,スペイン語で何とかを意味しますなどとオシャレな名前が付けられるのだが,意味云々以前にそもそも名前が覚えられない(注・個人の能力です)。皆が同じようなことをするからゴチャゴチャになるので,いっそ「日比谷駅前商店街」とでもしてくれればすぐ覚えられるのに(注・個人の希望です)。オシャレと伝統を足して2で割った?感の「高輪ゲートウェイ」は中途半端で支持が集まらないようだが,東京オリンピックのマスコットの名前なぞは全く忘れてしまったので,それに比べればまだましか(注・個人の感想です)。名前というか愛称だが,スポーツ界では「サムライ」「なでしこ」「マドンナ」「さくら」など盛りだくさんである。先日,柔道が「ゴジラジャパン」に決まったそうだが,それなら剣道は「ガメラジャパン」かな(注・個人の見解です)。
さて「れいわ」である。
初めて聞いた瞬間は「なんじゃこりゃ」(注・松田優作氏参考)と思ったが,なかなか絶妙のバランスで,すぐ違和感なく受け入れられ,世論調査でも好感がもたれているようである。
「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」
という意味を持つ新しい時代の「名」である。
この名が,いわれなき偏見と差別を克服し「体を表す」ことができるかどうか,未来に期待を込めて,皆様を新時代にお迎えいたしましょう。
「ようこそ,令和へ!」(注・上野千鶴子氏参考)