2014/11/18 人のインフラ
もうすぐ総選挙
都市の基盤となる道路、鉄道、上下水道、電気、通信等の基本的な施設を「インフラ」と呼ぶが,「人」,「大人」あるいは「社会人」にもそういうものがあるように思う。
例えば,一応の敬語が使える,人の話を聴くことができる,時間や期限を守ることができる,並んで待つ・道を譲るといった公衆マナーをわきまえている,清潔である…といったことがそれである。
もう少し程度の高いこと(?)を思えば,自動車の運転ができる,英語で簡単な会話ができる,何か趣味を持っている,パソコンが使えるというようなことも,もはや備わっていることが当たり前の素養と言われるかもしれない。お箸がちゃんと使える,字が綺麗等ということも,今は案外貴重なことかもしれない。
…酒が飲める,唄が歌えるというのはちょっと違うか。
この頃思うのは,後者のような素養はむしろ広く多くの人たちの手にいきわたっているのに,前者のようなごく普遍的なそれが疎かにされているのではないかということである。信じられないような事件が頻繁に起こるのも,人のインフラ…しかもごく基本的なそれが,損なわれてしまっていることに原因があるように思う。
もっとも,インフラを云々する前提として,当面の不安なく生活を送っていける職に就いていること,おおむね健康であることが不可欠で,それらにすら不安を抱かざるを得ないような環境では,人の気持ちが荒んでしまうのも致し方のないことかもしれない。