弁護士法人 小野総合法律事務所 ONO SOGO LEGAL PROFESSION CORPORATION

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2021/05/31 リモートワーク考

大葉育成中

可能な業務ではリモートワークを行うよう、都知事がメッセージを出し続けて1年を超えました。

私の耳に聞こえてくる限りでもリモートワークの実施状況は様々で、比較的スムーズに移行したところから、無理やり実施はしているもののひずみが出ている企業、週1または2日の実施が限界という企業、現実的に不可能な業務が多く社内で数名が時々やる程度という企業もあるようです。

弊所もリモートワークが可能な環境が整えられており、各弁護士が対応している案件の状況と自身のスタイルに応じて自己判断でリモートワークを実施しています(自由な職場です。)。


私がリモートワークを実施してみて実感した最大のメリットは通勤時間がなくなることでして、時間に余裕も生まれるし、このご時世特有の変な緊張感に曝されることもありません。


通勤時間を有効活用することができれば大したメリットではないだろう、というお考えもあるかもしれません。


私も過去、通勤時間を有効活用しようとして法律雑誌を持ち歩いてみたり、スマートフォンで新聞を読む癖をつけてみようとしたり、ラジオ英会話を聞いてみたりと色々試してはみたのです。


が、続くのは最初のころだけで、そのうち今日のランチは何にしようと思いながらぼーっと歩き、電車で座れば居眠りをしてしまうようになります(「決意はたいてい続かない」というCMがありましたね。そういえば。)。


生まれた時間で何をするかが重要ではありますが、私はジョギングをしてみたり、自炊をしてみたりと一応は健康的な方向に活用できていると思っています。


逆にデメリットとして感じたことは、FAXや郵送で来た書類は結局誰かにPDF化してもらわないと確認できないことと、雑談風のやり取りができないことです。


前者はそのうち裁判所のシステムが変わっていき、これに伴ってこの法曹界全体のやり方が変わっていくことで、解消されるだろうと思っています。私が生きているうちに「FAX?それなんですか?」という世代が生まれる予感がしています。


後者は工夫のしどころではないかと考えていますが、リモートワークでは同僚に気軽に話しかけることができず、また、他の同僚間の会話も聞こえてきません。そうすると、多分これでよいのだけど念のため確認したい、という場合に誰かに相談することができず、誰かが迷っていることに気づいて助言をするということもできません。


また、純粋な「雑談」もないと(特に新入社員は)同僚の人となりを知ることができず、益々気軽に話しかけることができなくなり、業務に関する簡単な相談もできず、自分から雑談をすることもできず負のスパイラルに陥ってしまうのではないかと想像しています。


他にも「相手方の弁護士が言っていることが全然分からなくて困ってるんだよー」というような愚痴(架空の設定です)だって、人に話せば整理ができて前に進める発想が浮かぶこともあるし、関与していない弁護士の何気ない感想で気づきが生まれることもあるでしょう。


私自身は学生時代チャットや掲示板(懐かしい!)でくだらないやり取りを続けてきたので、チャットツールを使った雑談もしていますが、やはりリアルでの散発的なやり取りとは勝手が違うと感じています。


リモートワークで雑談が減ることや、雑談が減ることによるデメリットは今般のコロナ禍の比較的初期の頃から新聞やテレビで話題に挙がっていたように思いますが、未だに「これだ!」と思えるツールができていないことを考えると、雑談の仕組みは奥深いのかもしれません。恐らく雑談も人間にできてAIにできないことの一つでしょうしね。