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2018/10/22 消費税の軽減税率

お酒は家で飲む派

既にニュース等で報道されているとおり,消費税(地方消費税を含む)の税率は,平成31年10月1日から,8%から10%に引き上げられる予定である。かかる引上げは,政治的な理由等により,過去に2度延期されてきた経緯があるものの,政府答弁を見ていると,これ以上の延期はなされない可能性が現実味を帯びてきた。最終的に消費税を負担するのは消費者であるので,家計をやりくりする主婦の方々を始め,一般国民には見逃せないニュースであろう。




ところで,消費税の引き上げにあたっては,同時に軽減税率制度が実施され,一定の対象品目については,引き続き税率8%が適用されるとのことである。具体的には,(1)飲食料品(酒類を除く)の譲渡や,(2)週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)の譲渡が対象のようだが,これが予想以上に分かりにくい。




(1)の飲食料品に絞ってみても,飲食料品の譲渡には,いわゆる「外食」や「ケータリング」は含まれないとされており,その線引きが案外難しいのである。




例えば,「外食」について見ると,イートインスペースが設置されたコンビニエンスストアで,ポテトなどのホットスナックを購入し,イートインスペースで食べる場合は,どうなるか?公園の屋台でおでんを買って,ベンチで食べた場合はどうなるのか?などの疑問が生じる。




国税庁の説明を参考にすると,前者は,持ち帰りの場合は別であるものの,イートインスペースで食べる以上,「外食」に該当するとして軽減税率の適用対象とならず,後者は,屋台がベンチを設置している場合や,ベンチの使用許可を受けている場合等には,「外食」に該当するとして,軽減税率の適用対象とならないと整理しているようである(逆に言えば,単に置かれているベンチで食べる場合には,軽減税率の適用対象ということになる。ちなみに,国税庁の説明では,飲食店に対し,店内飲食と持ち帰り販売の両方を行っている場合には,提供する時点で,店内飲食か持ち帰りなのかを顧客に確認した上で販売するなどの方法を提案している・・・)。





しかし,前者の例では,購入時はイートインで食べる予定であったが,購入後に気が変わって自宅に持ち帰った場合にはどうするのか?という疑問も生じるし,後者の例についても,消費者側からすると,ベンチの使用許可を受けているか否かなど分からないこともあろう。まぁ,ごちゃごちゃ考えずに,消費税10%を払えばいいという話なのだが。





こうしてみると,一般国民に影響の大きい制度については,単純であった方がいいよなぁと思わざるを得ない。





ちなみに,お酒の販売は,軽減税率の対象になるかというと,上述したとおり,軽減税率の適用対象である「飲料食品」から除外されている。





ということで,少なくともお酒に関しては,スーパーで買おうが,屋台で買おうが,消費税に差はないので,公園で催されるビールフェスで,ビールを飲んで酔っ払っても,軽減税率の適用うんぬんを考える必要はないということだ。




ただし,その酔った足で,屋台や「持ちかえりOK」のお店に行くと,軽減税率の適用の有無が影響してくるわけである・・・。やっぱりややこしい・・・。