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2021/08/18 「スピード感」

全国の校長先生も留意すべき

先日,古館伊知郎氏の「時代遅れへの苦悩と迷い」という記事を読んだ。





ご承知のとおり,古館氏は誰もが知る日本のフリーアナウンサーであり,バラエティーから報道まで,数多の活躍をしてきた人物である。




もっとも,同人いわく,最近はテレビでの起用が減ったとのことで,旧知のディレクターからも「古館さんのしゃべりは長すぎる」と言われ,苦悩しているとのことである。同ディレクターいわく,最近は,南海キャンディーズの山ちゃんや,社会学者の古市憲寿氏のように,ワンフレーズの返しで,スピーディーに次に繋げられる司会者の方が,現場で重宝されるとのことである。




賛否両論あるだろう。私などは,例えば「筋肉番付」や「SASUKE」のような実況ものは,やはり古館氏のような饒舌な解説を聞きながら楽しみたいと思う。しかし,雛段のあるトーク番組などを想定すると,長々とツッコミなぞを入れられるよりも,ワンフレーズで次の場面に繋ぐ司会者の方がよいかもしれない。




上記は,司会業に限らず,音楽の場面でも同じような指摘がされていると感じる。例えば,少し前に流行った,米津玄師氏の「Lemon」につき,とある音楽プロデューサーが流行った理由を分析していたのだが,同人いわく,SNS世代にはスピード感が重要で,「Lemon」もイントロなしにキャッチ―な歌いだしが始まり,これがYoutubeなどで曲を聞くSNS世代を掴んだとのことであった。要するに,横着する若者には,「時間をかけず」,「キャッチ―」であることが重要なのである。




米津氏がそういった点を意識しているかはさておき,上記のような指摘は「なるほど」と思う面もある。現代社会は情報があふれているし,皆忙しいのだから,特にメディア・エンタメ市場では,「ワンフレーズ」・「スピーディー」・「時間をかけず」・「キャッチー」といった視点は極めて重要であろう。誤解を与える又は不適切な説明が厳禁である弁護士業界においては,そのまま参考にはできないが,視点としては持つべきといえよう。




さて,上記のようなことをつらつらと考えていると,ひとつ思い当たることがある。先日のオリンピックの閉会式では、某会長による閉会の挨拶がされた。しかし,内容的に,やっぱり時代に逆行しているんじゃあないかと。