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2026/09/15 ある夏の勇み足

己の限界を知る

今年の夏、石垣島に4泊5日の家族旅行に行ってきました。

今年は2人目の子供が生まれたばかりということもあり、基本的にはホテルでゆっくりしつつ、日差しが弱くなってきた夕食時に街に出かけて食事をするという、ゆったりとした行程にしました。

そのため、食事が旅行の中で占める重要イベントの一つとなったのですが、家族で話し合ったところ、今年5歳になる息子が毎晩焼肉(石垣牛)を食べたいと強く主張してきました。彼曰く、毎晩食べても飽きない、そして大人よりいっぱい食べる、というのです。

もちろん、彼の発言は7割がた割り引いて聞いていました。しかし、近ごろ大人1人前の定食を平らげることも増えてきた彼の成長を感じていたことや、妻も息子の意向優先と言ってくれたこと(ちなみに妻は牛肉を食べるのが苦手で、焼肉店ではもっぱら冷麺などを食べます)、そして何より私も焼肉という提案に魅力を感じていたこともあって、3日目を除く、1、2、4日目の晩に焼肉店の予約を入れたのでした。

そして迎えた1日目の晩、地元でも評判の焼肉店を訪れました。

旅行前にしばらく牛肉断ちをしていたことや旅行の高揚感も手伝って、タン、ハラミのほか、焼きしゃぶ、ロース、カルビといった、脂の乗った部位まで複数注文し、次々と肉の載った皿が運ばれてきました。

ところが、その高揚感は、ものの数十分で立ち消えたのでした。

彼は最初のタンを数枚、0.5皿分くらい食べたところで、この店の肉や脂身は噛み切れないなどと言い訳を始め、残りをパパにあげると言い出したのです。ある程度覚悟はしていたのですが、想定以上に彼のギブアップが早かったのは大きな誤算でした。

彼は、早々に焼肉から卵スープやビビンバに切り替えつつも、肉だけは焼きたがるため、私は、彼の焼いた肉から滴り落ちる脂が炭火に焼かれモクモクと立ち上る白い煙に包まれながら、彼の焼いた肉をひたすら一人で口に運び続けることになりました。

さらに、私の胃袋は、甘太郎の焼肉食べ放題を楽しんでいたかつての若さを失い、自分が思っていた以上に脂への耐性が低下していたこともあって、最後の方はただただ、網の上の肉を、もたれた胃に流し込む作業になってしまいました。

2日目以降は、朝から主にサラダのみを食べ、日中は胃袋の体力回復に努めるとともに(回復力は辛うじて保っていたようです)、2、4日目の夕食時には、調子に乗って肉を一度に注文することを避け、タンやハラミなど脂身の少ない肉を中心に注文するなど、慎重な(普通の)食べ進め方をしたことはいうまでもありません。

問題の彼は、2日目も4日目も楽しそうにひたすら肉を焼き続け、その合間にハサミで小さく切った肉をつまんでは満足していました。

このようにして終わった旅行では、調子の良い息子の軽口には乗るべからず、そして、自分の体力を過信するべからず、という教訓を得たのでした。一時の高揚感も手伝って無謀なスケジュールを立てたうえ、勢いに任せた注文をした自分を反省する夏休みでした。