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2019/09/16 アンパンマンという世界

ザンパンマン

  初めて目にしたのは、アンパンマンのジュースの説明書きに「アンパンマンエイジのお子様のため」と書いてあったのを見た際だと思うが、この「アンパンマンエイジ」という言葉、すごい言葉だなと感心した。おそらく意味合い的には「アンパンマンのことを好きになるくらいの年頃」ということなのであろう(1.5歳から4歳だろうか・・・)が、「およそ子供であればアンパンマンが好きになる」ことを前提にしている、アンパンマン側(?)の強烈な自信を感じた(そういう意味ではないかもしれないが)。




  自分の小さなころの記憶だと、まだアンパンマンのアニメというものは存在していないかったので、絵本で読んだ記憶のみであり、また、内容的にもひもじい思いをしている子供に自分の顔を食べさせるという設定の印象が強い(ばいきんまんなんかは出てこなかったように思う)。アンパンマンに頼らずとも近くのコンビニで何でも買える時代にはこの設定はあまり共感を得なくなったのか、再び目にすることとなったときには、いつの間にかばいきんまんとの対決が中心に描かれる物語となっていた。




  いずれにしても、アンパンマン、子供にはずっと大人気である。10年以上前、甥っ子が小さかった時もアンパンマンが大好きだったし、この年代の子はみんなアンパンマンが好きになり、その後戦隊モノだとかプリキュアだとかに派生していくのだという話は聞いたことがあったが、わが娘も2歳半を過ぎ、どっぷりアンパンマンが大好きである。

  こうなると、一緒にアンパンマンの絵本やアニメを見る機会が多くなるので、必然的にアンパンマンの世界にだんだん詳しくなってくるのだが、アニメを見ていて一つ気になったのが、アンパンマンが何かを食べているシーンが一切出てこないことである。他のキャラクターが食卓を囲んで何かを食べているシーンは多く出てくるし、同じようなヒーローのしょくぱんまんやカレーパンマンが何かを食べるシーンは出てくるのだが、食卓を囲む輪の中にアンパンマンが入ることはなく、たいてい傍に立って「うふふ、よかったね」と笑っているのみである。




  いくらその設定の協調が控えめになったとはいえ、やはり食べてもらう側が食べちゃいけないってことなのかなぁ、あんこに他のものが混じったら味が変わってしまうとか、食品偽装問題などの社会問題にも配慮しているのだろうか・・・などと勝手に解釈していたが、アンパンマンの公式ホームぺージのQ&Aに、正面から答えが載っていた。

  頭の中にあんこが入っていて、それがエネルギーであるため必要がない、というのが答えで、要するに「必要がないから食べない」ということらしい。




  ところで、このQ&A、なかなかツッコミどころが多くて面白い。






 「アンパンマンは自分で顔の交換ができますか」、という質問に対して、回答が「どうなんでしょうか?」と聞き返しちゃったり、「あかちゃんまんは男の子ですか女の子ですか」、に対しては「あかちゃんまんはあかちゃんです」と強引に回答拒否したり、「おむすびまんの顔の中には具が入ってるか」という質問には、「何が入っているのでしょう?誰もわかりません」とミステリアス感を出す回答をしながら、「てんどんまんの天丼は、なにがのっているですか」という質問に対しては「えび天が2尾です」。こっちは言い切るんかい!と思わず突っ込みたくなる内容が盛りだくさんである。




  こういう設定が深いのか浅いのかがよくわからないところも、また一つの魅力なのだろうと、感心した次第である。




  ちなみに、うちの娘にアンパンマンの中で一番好きなのは誰かと聞くと、即答で「ジャムおじさん!」と回答する(最近は「ジャム!」と呼び捨てにすらする)。

  確かに、ただのパン屋にとどまらず、発明家であり武器開発まで手掛けている多角化経営者だし、アンパンマンの生命線を握っているキャラクター(アンパンマンはほぼ毎回顔がつぶれたり濡れたりしてピンチに陥るところをジャムおじさんに救ってもらっている)であって、ばいきんまんはアンパンマンを狙うのではなくジャムおじさんを狙った方が効率的では?と思えるほどの人ですからね。

  わが子ながらなかなか見る目があるなとこれまた感心しているところである。最近ジャムおじさんが声変わりしたことには気づいていなかったみたいだけど。