弁護士法人 小野総合法律事務所 ONO SOGO LEGAL PROFESSION CORPORATION

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2024/04/01 カラス

持家派ではなく賃貸派

 先日、自宅の前の道路を歩いていたら、道の真ん中に堂々とカラスが鎮座しており、女性が通行できずに困っているという現場に出くわした。私が気にせずにカラスに向かってズンズンと直進するとそのカラスは(こころなしかこちらを睨みつけながら)どこかへ行ったので事なきを得たが、ご存じの通りカラスは羽を広げるとかなり大きく、成人男性でも威圧感を覚えるくらいなので、確かに女性が目の前に鎮座されたら、なかなかカラスを追いやって道を開けさせるのは難しいだろうなと思った次第である。

 そんなことを考えながら、ふと、小学校1年生の私の娘がカラスに襲われたら、一体どうやって対処させればいいのだろうと思い、ネットでカラスに襲われたときの対処法や襲われないようにする対処法などを調べてみたところ・・・

・ カラスは繁殖期の3~6月に一番神経を尖らせているので襲ってくる可能性が高い。

・ カラスはいきなり襲撃してこないで、威嚇行動が先行する。

・ カラスをじっと見る、カラスの巣をじっと見る、という行動をとると襲われやすい。

・ キラキラした装飾品や黄色の服を着ていると襲われやすい。

・ 攻撃されたら、まずはその場を離れることが重要。ただし、大声を出すとカラスを刺激するので注意。

・ カラスは後頭部を蹴って攻撃してくるので襲われたら後頭部を守る。

・ カラスは羽に触れられることを嫌うので、襲われたら万歳のように手を挙げたり、傘を刺したりする。

ということであった。

 うちの娘にこれが実践できるかは甚だ疑問だが、一応、レクチャーだけはしておこうと思う。

 昔、私が住んでいたマンションは、地元で商売をしていた大家さんが老後の資産運用のために建てたマンションで、1フロアに2戸しかないペンシルビルのような縦長のマンションであったが、最上階に住んでいる大家さんが毎日丁寧に掃除をしてくれるので非常に綺麗で、また、ことあるごとに声をかけてくれたりするので、住みやすいマンションだった。

 エントランスを出てすぐ右側がゴミ置き場になっていて、カラス対策のネットもかけていたが、カラスは賢く、ネット越しにゴミをつついてくるので、時折、ゴミ置き場がカラスに荒らされゴミが散乱しており、大家さんが溜息をつきながら掃除する姿を何回か見かけていた。

 そんな大家さんの姿を知っていた私は、ある雨の日、私がエントランスから出てきたことに目もくれず、ゴミを漁っているカラスの姿を目撃し憤慨した。私の怒りは頂点に達したのである。このカラスを何とか懲らしめてやりたい、でも、実際に攻撃すると鳥獣保護法違反になるし、普通に反撃されたら怖いし・・・と考えを巡らせた結果、ひとまず驚かせて退散させようと考えるに至った。

右手にいるカラスを右目で目視しながら何気なく通過すると見せかけ、そこでダンサーの如くキレのあるターンで振り返るとともに、「ワッ」と大声を出して持っていた傘を一気にバサッ!と開いてカラスを威嚇した。我ながら考えられるギリギリの範囲での威嚇行為を行ったという自信があった。

 しかし、あろうことか、たまたまそのタイミングで大家さんがエントランス出てきたため、カラスを威嚇するどころか大家さんを大いに驚かせてしまい、当のカラスは何も気にしないでゴミを漁っていた・・・という恥ずかしい20年近く前の記憶が、この記事を書いている最中に蘇ってきた。

 みなさん、カラスを威嚇するのはいろんな意味で危険なのでやめておきましょう・・・。