2026/02/09 ロイヤルファミリー
競馬おじさん
既に時機外れの感が否めませんが、2025年冬のTBS日曜劇場として放映された「ロイヤルファミリー」は珍しく競馬を題材としたドラマでした。競馬を題材としたドラマ・映画といえば、古くは緒形拳・直人親子が出演していた「優駿 ORACION」、NHK朝ドラの「ファイト」などが思い当たりますが、取り扱われることが少ない題材ですし、競馬が題材となるとどうしてもレース場面がメインとなり映像的な描写が難しくなるので、一体どのようなドラマになるのだろうかと楽しみ半分・不安半分で視聴しました。
私は、ドラマの視聴にあわせて原作の小説も読んでいたのですが、原作の良さを生かしつつも、原作を一旦壊したうえで再構築したようなドラマ構成になっており、その構成内容の巧みさに舌を巻きました。レースの描写も、実際のレース映像とCGをうまく組み合わせたり、近年採用されたジョッキーズカメラという、レースに出走した騎手の頭にカメラをつけて撮影された騎手目線の映像をうまく組み合わせて演出したりするなど、かなり見ごたえのある内容でした。
もちろん、競馬初心者の視聴者にわかりやすくするために、「いやいや、そんなことはないだろ」というフィクション性の強い演出場面はあったのですが、私のような「オールドファン」(競馬オヤジ)をうならせるような演出も多々ありました。例えば、エンディングのクレジットに「出演者」だけでなく使用されたレース映像に出ていた競走馬を「出演馬」として表示する、現役競馬関係者が「本人役」で登場し自然な形で物語に絡む、あまり世間では知られていない競走馬のセリの様子や「庭先取引」などを細かく演出するなどです。
ロイヤルファミリーのドラマは競馬初心者もベテランも魅了するいわゆる「良ドラマ」としてかなり話題になり、しまいには、ロイヤルファミリーに関係した騎手や馬が、放映後に行われる実際のレースで馬券に絡む「ロイヤルファミリー馬券」(例えば、ドラマの中で「荻野」という名前の調教師の話が出てきた翌週の大レースで「荻野」騎手が馬券に絡むなど)なるものまで話題になりました。かくいう私も、ジャパンカップ当日のロイヤルファミリーの放送回のタイトルが「相続承継馬主」であったので、直近で馬主に相続が発生していた「カランダガン」という外国の馬を買ったところ見事1着になってくれたという嬉しい経験をしました。
ロイヤルファミリーは「有馬記念」という年末に行われるレースが大きなテーマになっている物語であり、最終回の放送日が実際の有馬記念の開催日の直前であったこともあり、2025年の年末に行われた有馬記念は、「ロイヤルファミリー効果」により、開催される中山競馬場の入場券が原価の20倍以上で転売されるなどものすごい盛り上がりでした。私は有馬記念当日、某場外馬券場に出陣していたのですが、あまりにも人が多くてスマホの電波もWi-Fiもが通じませんでした。売り上げも26年ぶりに700億円の大台を突破しましたとのことで、年末ジャンボ宝くじの売り上げの約半分を1レースだけで売り上げたことになります。
波及効果はこれだけではなく、2025年の本当の最後の競馬のレースは、高知競馬場で行われた「一発逆転2025ファイナルレース」という特にグレードも高くない地方競馬の一般レースだったのですが、1レースでの売り上げが約8億円で、これまでの高知競馬の歴史上1レースでの売り上げ最高額を更新したそうです。
今年は午年。早速、新年の運試しとばかりに、2026年の中山競馬場の最初の第1レースでは、第1レースとしての売り上げ記録を更新したとのことです。馬券の種類が単勝・複勝・枠連の3種類しかなかったころからのオールド競馬ファン、かつ、当事務所の「競馬部」の部長としては、あのオグリキャップのころ(といっても当時私は中学生でしたが・・・)の競馬の盛り上がりが戻ってくるのではないかと密かに楽しみにしているところなのです。
