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2022/01/27 年頭に想う

インドメタシン塗ったら治った

 例えば,20キロ四方を壁に囲まれた区域の中で,常に外部からの監視と暴力に晒され,事実上そこから出ることは困難で,一応の社会的秩序は保たれているものの,最低限の衣食住さえ慢性的に不足し,高等教育を受けることは出来ず,人としての自己実現の機会を得ることもほぼ絶望的な環境に置かれて,200万人程の同胞とともにその地で一生を送らなければならないとして,物心が付いたあるときに明確にそのことを認識し,残り何十年かの人生がどのようなものでしかないのかを悟った若者に,「命の大切さ」や「自尊」を説くことにどれほどの意味があろうか?自爆テロという命を引き換えとする破壊活動を望んで行うようなことがどうして出来るのか理解がなかなか追い付かなかったのであるが,その疑問は,いつのことかも忘れたが,テレビのチャンネルをポチポチと変えていたときに,海外の難民問題を取り上げたドキュメンタリーを目にして,「納得」に変わったように思う。

(閑話休題)

 最近「社会エレベーター」という国際的指標の存在を知ったが(1月5日付日本経済新聞朝刊),また昨年後半から広く知られるようになった…こちらは我が国独自の俗語であるが「親ガチャ」と言われるような自己実現に対する見えない障壁はますます高くなっているようである。こういった障壁は生来的なものだけでなく,後発的にも次々と現れる。学歴社会という言葉は古くからあった(今は学歴フィルターという?)。最近では「成果主義」「能力主義」「ジョブ型雇用」だとかがもてはやされかけているが,しかしそれらは新たな「高く,厚く,堅固な」障壁を積み上げることになりはしないか?それらを越えていった人に対しては素直に称賛と富が与えられるべきであるが,ごくごくごく一部の成功者の例を挙げて,ごくごくごく普通の人々に対し,チャンスは万人に平等にあるのだから,皆,果敢にそれに挑もうではないかと煽る「だけ」の社会は,それを上手く成しえなかった…決して敗者でも失敗者でもないはずの大多数の人々への他尊の気持ちを忘れていることにならないか。

(閑話休題)

 ふと気がつくと左肩に痛みが酷く腕が上がらない。はてさて四十肩か五十肩かと思いつつ,そんなところでまで歳のサバを読んでいることに気が付いて独り苦笑い。