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2021/01/21 我が家の女王様

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  新年あけましておめでとうございます。本年が皆様にとって良い年であることを祈っております。



 
  最近、私は毎日飼い犬「モモ」の世話に振り回されています。

  朝起きたらまずモモが夜間寝ているゲージを覗いて犬用ベット及びその周囲のタイルカーペット、タオル等が濡れていないかを確認し、もし糞尿で汚れているようであれば清潔なものと交換します。また、モモは、私と妻の各寝室以外は我が家のマンションのどの部屋でも自由に出入りしていますので朝夕一度は各部屋を巡回してモモが粗相していないかを確認し、万一の場合はその始末をしなければなりません。そして、モモが汚した犬用ベット、タイルカーペット等々は毎日洗濯し乾かしてやらなければなりませんが、その量は半端ではありません。それ以外に、勿論朝晩はモモに餌と水を与えなければなりません。

  モモのためのこれら雑用は当初は私にとって苦痛以外のなにものでもありませんでした。たまたま、妻が転倒して骨折し右腕右肩が当分の間不自由になったため、やむを得ず引き受けたにすぎません。しかし、これまで2ヶ月以上モモの世話をしている間に何となく気が付いたことがいくつかあり、犬の世話も無駄ばかりではなかったと思えるようになってきました。





  後先になってしまいましたが、「モモ」のことを紹介します。モモは、現在17歳9ヶ月の雌のトイプードルです。生まれて2ヶ月の時に我が家で購入した犬です。その経過は、我が家で以前飼っていた柴犬が15歳で死んでしまい、私ども夫婦の年齢と犬の平均寿命を考えて次の犬を飼うかどうか迷っていたときに、次女から「私が世話をするからぜひ飼って」とせがまれて、つい飼うことになったのです。しかし、次女がモモの世話をしたのは約1年半程度で、次女にボーイフレンドが出来てからはモモの世話はもっぱら我々夫婦におっつけられてしまい、ついに次女は彼と結婚して家を出てしまい、モモは可哀そうに我々の家に置き去りにされてしまいました。





  その後、モモは主に妻が世話をする形で、これといった病気もすることなく我々夫婦のペットとして暮らしてきたのですが、数年前から白内障が徐々に進行して、初めは右の眼が、と、次には左眼が、だんだん見えなくなり散歩中に物にぶつかるようになってしまいました。それと同時に、嗅覚と聴覚も徐々に衰えてきて、声をかけても反応することが徐々になくなってしまい、最近では、自から嗅ぎ分けて餌を探すことが出来なくなっている様子で、口元まで近づけてやらないと餌だとわからないようです。

  犬にも認知症があるということを最近になって知りましたが、モモも同じ場所をくるくる回るように歩くことが多くなりました。

  外見的な変化としては、どんどん毛が抜け落ちて(プードルは毛が抜け変わらない犬種ときいていますが)両足や背中の骨が透けて見えて、若い時の姿を知っている我々にとっては可哀そうでしかたがありません。

  ただ、唯一の救いは、モモは今でも食欲が旺盛なことと、よろけながらも頑張って歩くことです。勿論、若い時と比較すると体重は約半分(現在は2,3?くらい)ですし、屋外の散歩は出来ません。





  私は、老犬となったモモの世話をしながら、だんだん情が湧いてきて、犬とはいえ生き物として生まれ、成長し、成犬としての役目を果たしたうえ、年をとって衰えてついには死んでいく、という過程は人間となんらかわりはないのだと思うようになってきました。そして、今のよぼよぼになった姿はこれまで病気もしないで長生きした(トイプードルの平均寿命は15,16歳らしいです)結果であって、褒めてやるべきことではないのかと思うようになりました。そうであれば、今しばらくの間多少の手間は惜しまないで最後までモモの世話をしてやって、眠るように死んでいってもらいと心から願うようになりました。





  この「雑記帳」の原稿を作りながら、数年前に、老衰のため103歳で他界した実母の在りし日を偲んでおります。