2018/05/31 –黒い温泉–
turtledove
私は,40数年生きてきて,それまで北海道に3回しか行ったことがなかったのですが,昨年の夏から1件札幌で裁判がありまして,最近は結構な頻度で北海道に行っています。
そして,担当裁判官の都合で,その裁判の期日が通常金曜日か月曜日にしか入らないこともあり,北海道まで行ってそのまま帰ってくるのも何だなあということで,前泊または後泊をしたりしています。
折角なので,色々な観光地にでも行ってみようと調べてみるのですが,なにせ北海道は広い,遠い。特に,車で行かないと(なお,私は車の運転ができません。),移動だけで,5時間とか6時間,ひょっとすると,もっとかかるような場所がざらです。
また,季節にもよりますが,電車遅れとかも怖いため,最悪の場合,タクシー移動になることも考えて,今のところは,札幌の近場,電車やバスで大体1時間程度のところまでに留めています。
で,最近よく行っているのは,登別温泉の少し手前にある,白老町というところです。
ここは,白老牛,各種海産物など食べ物が美味しいことはもちろんなのですが(意外と言っては失礼なのですが,野菜がかなり美味しかったりします。),決め手は,黒い温泉,モール泉(モール温泉)です。
モール泉とは何ぞやと言いますと,植物起源の有機質を含んだ温泉のことであり,かつて20年くらい前までは,十勝川温泉(帯広近郊の温泉地)とドイツのバーデン=バーデンの世界で2箇所にしか湧いていないとされていましたが,現在はそれ以外にも日本国内で(何十箇所かは)確認されており,白老町もその一つとのことです。
このモール泉の何がいいかと言いますと,43度とか44度くらいの結構熱いお湯に長い時間入っていても,また,繰り返し入っても,ほとんど湯あたりしないこと,また,保温効果が持続し,湯冷めしないことです。また,そのままベッドに入れば,ぐっすり眠れること請け合いです(安眠でき過ぎて,朝ご飯の時間に寝坊することもしばしばですが)。
少し足を伸ばせば,登別温泉,洞爺湖,支笏湖などの観光地もありますが,白老町自体は観光地ではないので,団体客などもほとんどおらず,静かに過ごせることもポイントです。
ということで,おすすめです。
なお,2020年には,国立アイヌ民族博物館というのもできる予定なので,民俗学に興味のある方にもおすすめかと思います(ただ,それに合わせて,某リゾートグループが進出してくる予定になっており,それによって色々と変わってしまう部分があるのではないかという不安もありますが……)。
なお,モール泉ですが,東京に近いところだと,大田区で「黒湯温泉」と呼ばれている銭湯などがこれに該当するもののようですので,宜しければ,是非一度。